【HDV】少数精鋭の高配当ETF。私も保有するiシェアーズ 米国高配当株ETFの紹介
こんにちは。ちろりんです。
インカムゲインを目標に低コストかつ高配当のETFを調べると次の3つに行き着くと思います。
VYM・HDV・SPYDです。
今回はこの中からアクティブ運用色が強く、そのくせ経費率が格段に低い、私も保有する高配当株式ETF、HDV(iShares Core High Dividend ETF
、iシェアーズ 米国高配当株ETF)について解説します!
HDVってどんなETF?
基本情報
ティッカー |
HDV |
---|---|
名称 |
iシェアーズ 米国高配当株ETF |
運用会社 |
ブラックロック社 |
ベンチマーク |
モーニングスター配当フォーカス指数 |
設定日 |
2011年3月29日 |
ファンド純資産総額 |
60.4億米ドル(6455億円) |
構成銘柄数 |
75銘柄 |
構成基準 |
時価総額加重平均 |
経費率 |
0.08% |
配当利回り |
4.62% |
配当月 |
年4回(3月,6月,9月,12月) |
HDVが連動を目指すモーニングスター配当フォーカス指数とは米国大型株が集まるS&P500構成銘柄のうち、財務健全性が高く配当金を支払い続けている米国超優良企業の利回り上位75社で構成されます。
独自の条件を設定するスマート・ベータ型の指数で、年4回のリバランスがあり、銘柄の入れ替えが多く、売買回転率が高いです。
競合となる高配当ETFのVYMの回転率は10%程度ですが、HDVは50%を超える時があります。
そんなアクティブ色の強いHDVはコロナショックの影響もあり、配当利回りは4.6%超の高利回りETFにも関わらず、経費率は0.08%と驚異の低さです!
75の銘柄に投資しながら、これだけの利回り・経費率とは米国ETFは優良なETFが多く、日本も見習ってほしいと心から思ってしまいます。
構成上位銘柄
# |
ティッカー |
銘柄名 |
構成比率 |
累積比率 |
セクター |
VYM |
SPYD |
ダウ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
XOM |
EXXON MOBIL CORP |
10.0% |
10.0% |
エネルギー |
✔ |
✔ |
✔ |
2 |
T |
AT&T INC |
8.4% |
18.4% |
通信 |
✔ |
✔ |
✔ |
3 |
JNJ |
JOHNSON & JOHNSON |
7.6% |
26.0% |
ヘルスケア |
✔ |
✔ |
|
4 |
VZ |
VERIZON COMMUNICATIONS INC |
6.9% |
32.9% |
通信 |
✔ |
✔ |
✔ |
5 |
CVX |
CHEVRON CORP |
6.8% |
39.7% |
エネルギー |
✔ |
✔ |
✔ |
6 |
PFE |
PFIZER INC |
6.5% |
46.2% |
ヘルスケア |
✔ |
✔ |
✔ |
7 |
CSCO |
CISCO SYSTEMS INC |
4.5% |
50.6% |
情報技術 |
✔ |
✔ |
|
8 |
MRK |
MERCK & CO INC |
4.3% |
54.9% |
ヘルスケア |
✔ |
✔ |
|
9 |
KO |
COCA-COLA |
3.6% |
58.5% |
生活必需品 |
✔ |
✔ |
|
10 |
PEP |
PEPSICO INC |
3.6% |
62.0% |
生活必需品 |
✔ |
上位10銘柄で全体の62%を占めており、構成比率トップのエクソンモービルは1銘柄で10%を占めるなど、上位銘柄の影響を強目に受けるのは事実ですが、それにより高配当を実現していると言えます。
その分、財務健全性の高い企業を厳選しており、年4回のリバランスで条件から外れる銘柄は組み替えることで、構成銘柄個社ごとの倒産リスク低減を図っています。
HDVを構成上位銘柄は米国高配当株投資で個別銘柄としても有名なものばかりですが、個人でこれらの銘柄を別々に購入し、米国企業の決算書を読んだり、最新情報を日々入手し、財務健全性や配当持続性をチェックの上、必要に応じて組み換えることが並大抵の労力じゃないことは想像に難くないですが、その作業を勝手にやってくれるHDVはとても魅力的です。
セクター比率
11の業種別にその構成比率を見てきたいと思います。
ここでも競合となるVYM、SPYDや銘柄選定元のS&P500を代表するVOOとも比較してみたいと思います。
並べてみると同じ高配当ETFと言っても、その中身にはかなりの違いがあることがわかると思います。
今回はHDVの特徴に絞って説明します。
四半期に一度リバランスされ、構成銘柄も変わるためあくまで現時点での参考ということになります。
エネルギー、ヘルスケア、通信を中心にこれだけで62.7%を占めます。
かの有名なシーゲル教授も著書「株式投資の未来」の中で「生活必需品」「ヘルスケア」「エネルギー」は長期で保有することでS&P500を上回る成績を残すことができると紹介しています。
不景気にも強いとされる「生活必需品」や「ヘルスケア」といったディフェンシブ銘柄かつ高配当銘柄の優良企業に投資したいと考える人は、このHDVは一考の価値があると思います。
配当実績
直近の配当推移
ファンドが設定された2011年以降の実績を掲載します。
リーマンショック時の実績を見られないのは残念ですが、3%以上の利回りをキープしつつ、年々増配傾向にあるように見えます。
今後も増配・高配当が維持され続ける保証はありませんが、常に財務健全性の高い優良企業への銘柄組み換えを実施する方針を踏まえると、一時的にパフォーマンスに優れない銘柄を多く含むことになったとしても、すぐにその時々で最適な銘柄に自動切換えされ、ほったらかしで長期保有する上でも安心な気がしてます。
75銘柄に分散されているとはいえ、偏りがあるのは事実なので、投資のコアになるかはさておき、ETFの特徴を理解した上で、自身の全体のポートフォリオに組み込む選択肢の一つには十分なり得ると思います。
実際私は組み込んでいます(笑)
最後に
HDVの特徴をまとめると
- 米国大型高配当企業のうち財務健全性に優れた少数精鋭企業へ投資
- 米国高配当ETFの中でも高い配当利回りが期待できる
- エネルギー・ヘルスケア・生活必需品といったディフェンシブセクターが多く、下落相場に耐性がある
- シーゲル氏がおススメするセクター比率が高い
個人的にはヘルスケアや生活必需品といったディフェンシブセクターの比率が高いのも安心感があり、VYMだけだとちょっと物足りない配当利回りを補完する目的でもこのHDVを保有しています。
今後もHDVの定期積立は継続していきたいと思いますので、他の高配当ETFとの比較も含め運用成績を報告していきたいと思います。
*1:VYM:2020/3/31時点 https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/FS_VYM_JP.pdf SPYD:2020/4/27時点 https://www.ssga.com/jp/ja/individual/etfs/funds/us-spdr-portfolio-sp-500-high-dividend-etf-spyd HDV:2020/4/27時点 https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239563/ishares-core-high-dividend-etf VOO:2020/3/31時点 https://www.vanguardjapan.co.jp/retail/investment-products/funds/detailview/etf/0968/equity/portfolio/us